- 多田真悠
もしもインターネットがなかったら……。
(プライベートの)ツイッターでおもしろい記事がRTされてきたので、ご紹介。
「もしもインターネットがなかったら、昭和のビジネスを再現してみた」
昭和時代のビジネススタイルをインターネットにどっぷりつかった平成ビジネスマンが再現する記事です。
記事を読まれればわかりますが、紙の資料を手で探したり、エアシューターで意思疎通したり、風呂敷で書類を包んだり……今ではしないこと満載の仕事内容で、仕事の段取りがもう一仕事ですよね。
私もインターネットにどっぷりつかった平成ビジネスマンなので、今さらもうこの昭和のビジネススタイルで働けません。Ctrl+Fないんだ……。
この記事で個人的にいいなあと思ったのは後半です。
昭和のビジネススタイルだと、とても個人で企業をすることはできません。紙に印刷された膨大な資料を探すだけで一日が終わってしまいます。単純にパソコンやインターネットがなかった時代だったので、個人で起業できない環境が悪かった訳ではありませんが、せっかく思いついたアイデアやチャンスにこうした作業がネックで挑戦できないのはちょっともったいないですよね。
資料作成・探しも、お客様への連絡も、広告打ったり、経理管理も全て自分でやれるPCやOfficeを始めとした各アプリ、インターネットがあるというのは、とてもすごいことなんだなあと、この記事を読んで改めて思いました。
私もこのサイトや名刺やチラシも、個人で作っています。(サイト作成支援サービスを利用したり、印刷工程などは印刷会社さんにお願いをしていますが、デザインや記事などは自分で考えて、作成します)
今は、プロのデザイナーが作成したサイトのテンプレートを利用できたり、タグを手打ちしながらサイトを作ったりしなくてもサイト作成支援サービスがあるので、本当に便利だなあとしみじみ思います。広告に目を瞑れば、無料でそうしたサービスを利用できます。(私は料金を支払って、サイトに広告が表示されないようにしています)
しかし、個人で作業が完了する個人主義があまり進むと、団結だとかチームワークだとかに重きを置かなくなる若い人が増えるのかなあとも思いました。だって、自分一人で何でもできたら、他人と協調する必要がありません。
そして、何でも自分でできるということは、何でも自分出来ないといけないと言う、一種の脅迫観念を引き起こすことがあるかもしれません。(同期の誰それがエクセルマスターから自分もエクセルを使いこなせないといけないetc)
勿論、何でも自分でできるに越したことはありません。でも、皆が皆、PCやらエクセルを始めとしたアプリの操作が得手ではないでしょう。すごく得意な人がいるのと同様に、どうしても性に合わない人もいるはずです。そういう人が会社内などで出てきた時に、落ちこぼれたり、理不尽に立場が悪くなったり、心身に問題が起きたりしない配慮も必要だろうなと思います。
パソコンの操作は苦手でも、何か別に得意なことはあるはずなので、得意な能力を発揮・評価できる環境に上手く人を配置できるといいですね。パソコンの操作が得意な人材は、パソコンの操作が苦手な人のフォローをしてあげて、パソコンが得意な人も苦手な人も、円滑に仕事が進められる環境が整うと良いと思います。
しかし何かしらのフォロー作業というものは、会社の利益を直接生み出せないので、評価がないがしろになりがちです。でもフォローしてくれる人がいて、会社の円滑な売り上げにつながると思うので、きちんと評価してほしい所です。評価されないのでは、せっかくパソコンが得意な人は「馬鹿らしい」と思って、フォロー作業をしたくなくなります。(「したくなくなる」だけだったらまだいいですけど、場合によっては「しなくなる」になるやもしれません……。)
ところで、今は資源の節約やら経費削減やらで、紙での印刷を推奨しない会社が増えました。
資料をデータで管理すると、常に最新の情報にアクセスできたり、場所を取らなかったり、紙の劣化を気にしないで済んだりしますが、画面越しに見るより紙に書かれた情報の方が頭に入りやすいような気がします。
皆さん、画面越しの資料と、紙に印刷された資料。どちらの方が、頭に入りやすいでしょうか。